芥川龍之介の名言集(3)
名言21
好人物は何よりも先に、天上の神に似たものである。
第一に、歓喜を語るに良い。
第二に、不平を訴えるのに良い。
第三に、いてもいなくても良い。
名言22
人間的な、余りに人間的なものは大抵は確かに動物的である。
名言23
我々に武器を執らしめるものは、いつも敵に対する恐怖である。
しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である。
名言24
人間は時として、満たされるか満たされないかわからない欲望のために一生を捧げてしまう。
その愚を笑う人は、つまるところ、人生に対する路傍の人に過ぎない。
名言25
人生は地獄よりも地獄的である。
名言26
古来政治的天才とは民衆の意思を彼自身の意思とするもののように思われていた。
が、これは正反対であろう。
むしろ政治的天才とは彼自身の意思を民衆の意思とするもののことをいうのである。
名言27
どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え。
名言28
げに人間の心こそ、無明の闇も異らね、ただ煩悩の火と燃えて、消ゆるばかりぞ命なる。
名言29
阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
名言30
私は第三者を愛するために夫の目を盗んでいる女には、恋愛を感じないことはない。
しかし第三者を愛するために子供を顧みない女には、満身の憎悪を感じている。
コメント