
テスラやSPACE Xの代表として知られる現在世界の長者番付第2位のイーロンマスク氏。その個人資産は約60兆円を超えるなど、SONY(約15兆円)やKEYENCE(約13兆円)、トヨタ(約40兆円)の時価総額と同じくらいです。その影響力は自動車業界のみならず宇宙からAI、さらにはTwitter(現在のX)に至るまで広がり、今後もなお多大なる影響力を世界に与え続けることでしょう。枠に囚われない発想と時には冷酷で残酷とも取れるような毅然とした態度で世界の技術進歩に貢献している彼の人生を、エピソードと名言から読み解いていきましょう。
失敗はオプションではない。 もし失敗が不可避なら、より早く失敗することが重要だ
イーロン・マスク 名言
イーロン・マスクの凄さがわかる努力と失敗
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 氏名 | イーロン・リーヴ・マスク (Elon Reeve Musk) |
| 生年月日 | 1971年6月28日 |
| 出生地 | 南アフリカ共和国 プレトリア |
| 国籍 | 南アフリカ、カナダ、アメリカ(三重国籍) |
| 職業 | 実業家、技術者、発明家 |
| 代表的な役職 | テスラ、スペースX、ボーリングカンパニー、ニューロリンク(共同設立者)、Twitter(X) |
| 学歴 | クイーンズ大学(中退)、ペンシルベニア大学(学士) |
| 主な業績 | テスラ、スペースX、ボーリングカンパニーなどの創業 |
初めての起業

イーロン・マスクがZip2を設立したのは1995年で、これが彼の初めての起業でした。Zip2はインターネット企業で、大手新聞社の記事をサイトに掲載することで大成功を収めました。この時、マスクは大学院をわずか2日で中退し、弟と一緒にこの会社を立ち上げました。当時、マスクは大学や大学院に進んだ際に組んだ学費ローンがたっぷり残っていて、家を借りるよりも安いからと、小さなオフィスを借りて寝泊まりする、そんな生活をしていました。しかも部屋にシャワーはなく、たった1台のコンピュータでプログラムとサーバーの2つの役割をさせていたほどでした。しかし、マスクは「何も持たないこと」は、「リスクを取るチャンス」という考え方で起業の道を突き進んでいきました。そして、その努力が実を結び、Zip2は後にPC大手のコンパック社に約3億ドルあまり(約300億強円)で買収され、マスクの手元には約2200万ドル(約22億円)もの大金が残されました。この成功が、マスクが次に立ち上げる会社「X.com」(後のPayPal)へのステップとなり、さらにその後の彼のビジョンであるTeslaやSpaceXへと繋がっていきました。
テスラのCEOに

テスラ・モーターズ(現在のテスラ)の創業者は、実は現CEOであるイーロン・マスク氏ではなく、マーティン・エバーハード氏とマーク・ターペニング氏でした。マスク氏が投資によってテスラに参加したのは同社設立から1年後の2004年で、CEOに就任したのはさらに4年後の2008年でした。マスク氏はテスラを、自動車メーカーではなく「エネルギー企業」と考えていました。その理由として、ガソリン車の代わりに電気自動車が世界中の路上を走り回り、それに使う電気をまかなうために太陽光発電を推進するような会社が必要だと考えていました。マスク氏が描くこのようなストーリーの中に位置付けられているからこそ、テスラはEVの特許技術の開放に踏み切ったのです。
1度目のテスラ倒産危機
テスラ1度目の倒産危機は、2008年は世界的な金融危機の真っ只中であり、投資家の信頼が低下し、新たな資金調達が困難な状況の最中でした。また、テスラはその当時、初の量産車である「ロードスター」の生産を開始したばかりで、生産に関連する技術的な問題やコストの増大に直面していました。さらに、ロードスターの生産遅延により、予約していた顧客への納車が遅れ、収入が期待通りに得られない状態が続いていました。これらの生産遅延は、供給チェーンの問題、品質管理の問題、そして技術的な難しさが原因でした。これにより、テスラは現金が減り経済的な圧力がさらに高まる結果となりました。投資家によるテスラへの4000万ドルの追加融資が完了したのは、クリスマスイブの18時だったそうです。この融資が実行されなかった場合、テスラは残り3日で倒産していた可能性がありました。当時のCEO、イーロン・マスクはテスラとSpace Xに全財産をつぎ込んでおり、自宅も処分し、賃貸住宅の家賃は友人から借りなければならなかったと言われています。
2度目のテスラ倒産危機
テスラが2度目の倒産危機を迎えたのは、2017年から2019年にかけてのモデル3の生産開始時期でした。この時期、テスラは「製造と物流の地獄」を経験し、その過程で「極度のストレスと苦痛」が続いたとイーロン・マスクCEOは述べています。モデル3の生産を拡大した結果、資金繰りが逼迫し、あと1カ月で倒産するところだったとマスク氏はツイートしています。しかし、彼は「失敗すると思いながら」全財産をつぎ込み、かろうじて生き延びることができました。しかし、この困難を乗り越えたことで、テスラは現在の成功を収めることができました。テスラが2度目の倒産危機を迎えた理由はテスラ株に史上最大の空売りが浴びせられるなどで、逆境に置かれていたのです。そんな中、マスクは不可能に挑戦するかのように、車の生産台数を週2000台から週5000台に大幅アップすると決定しました。投資家はテスラがこの生産台数の大幅アップを実現できないと考えていたのです。ウォールストリート(金融機関)にもそう約束をしてしまい、マスクは週5000台に必要な部品と材料の発注をし、背水の陣を敷きました。もし予定通りに生産できないと、テスラのキャッシュフローは滞って、倒産の危機に陥るという状況です。こうして、車の組み立て工場での修羅場が始まりました。もともと工場が大好きなマスクは、自ら現場指揮をとるべく、工場をうろつき始めました。工場の困難を一つずつ解決をし、無事5000台の生産を成功させ、倒産の危機を乗り越える事ができました。
失敗はオプションではない。 もし失敗が不可避なら、より早く失敗することが重要だ
イーロン・マスク 名言
SPACE Xの立ち上げ
イーロン・マスクがSpaceXを立ち上げたのは2002年で、その理由は火星の植民地化を可能にするための宇宙輸送コストの削減でした。彼は、火星に植物の生育室を設置するための資金計画について話し合っていました。SpaceXは、ロケットの商業打ち上げや宇宙インターネットなど、さまざまな事業を展開しています。その中でも、SpaceXが最も注目を集めているのは、ロケットの再利用技術です。これにより、SpaceXは宇宙輸送のコストを大幅に削減し、火星への旅を現実のものとしようとしています。また、SpaceXは民間企業として初めて有人宇宙船を国際宇宙ステーション(ISS)に到達させ、2020年には民間企業として史上初となる有人宇宙船の打ち上げに成功しました。これにより、NASAは宇宙飛行士を送り出すのにずっとロシアの宇宙船に頼らざるをえなかった状況に終止符を打つことができました。
大量の労働時間
イーロン・マスクは、その超絶的な労働力で知られ、自身だけでなく、彼のチームにも厳格な生活スタイルを求めています。彼の一週間の労働時間は80から100時間で、これは1日に12から15時間働くことを意味します。しかし、彼は集中力を維持するために、毎日6時間の睡眠時間を必ず確保しています。マスクの哲学は、「馬に乗れない騎兵隊になるな」という言葉に表現されています。これは、リーダー自身が現場で戦うことの重要性を示しています。彼はこの哲学を実践し、テスラとSPACE Xの現場に足を運び、現場スタッフと直接コミュニケーションを取りながら、技術の進歩を推進しています。彼が率いるこれらのトップテクノロジー企業は、彼が世界で最も忙しい人物の一人であることを示していますね。彼の職務を遂行する責任感は明らかで、月曜日と金曜日はSPACE Xで、それ以外の日はテスラで働いていますがこれらの情報はマスクがどのようにして彼のビジョンを実現し、世界を変えているかを示しています。
イーロン・マスク 努力の名言
何かが本当に重要ならば、たとえ成功の確率が低くても、それをやり遂げようとするものだ。
イーロン・マスク 名言 努力
(When something is important enough, you do it even if the odds are not in your favor.)
解説:マスクは、一般的な「リスクとリターンの計算」を超えて行動する人物です。彼にとって、大事なのは「成功の確率」ではなく、「やるべきことかどうか」 です。実際、彼がSpaceXを立ち上げたとき、多くの専門家は「民間企業が宇宙にロケットを飛ばすのは不可能」と断言していました。しかし、彼にとっては「人類を多惑星種にする」というミッションが重要であり、その実現のためならば、どれほど低い成功率でも挑戦する価値があったのです。
死ぬ気で働け。週に80〜100時間は働くべきだ。
イーロン・マスク 名言 努力
(Work like hell. I mean you just have to put in 80 to 100 hour weeks every week.)
解説:多くの経営者が「働き方改革」や「ワークライフバランス」を語る中、マスクのスタンスは極端に見えます。しかし、彼が言いたいのは単なる「長時間労働の推奨」ではありません。彼の考えでは、革命的な成果を出すには、平均的な努力では到底足りない ということです。TeslaやSpaceXの初期、彼はオフィスに寝泊まりし、エンジニアと共にコードを書き、設計図を修正し続けました。これは単なる精神論ではなく、「誰よりも努力すれば、他者の2倍、3倍の速度で進化できる」という合理的な考え方に基づいています。
自分が間違っているという前提で考えよ。目指すべきは、より間違いの少ない状態になることだ。
イーロン・マスク 名言 努力
(You should take the approach that you’re wrong. Your goal is to be less wrong.)
解説:これは「努力とは単に頑張ることではなく、常に学び、改善すること」という彼の哲学を示しています。マスクは、常に自分のアイデアや決断を疑い、「どうすればより正解に近づけるか」 を考え続けます。例えば、Teslaの自動運転システムの開発では、従来のセンサー設計にこだわらず、試行錯誤の末に「カメラとAIベース」のアプローチに切り替えました。このような「より正しい答えを探し続ける姿勢」こそ、彼の努力の本質なのです。
イーロンマスク 失敗の名言
ここでは失敗は選択肢のひとつだ。もし失敗していないなら、それは十分に革新していない証拠だ。
イーロン・マスク 名言 失敗
(Failure is an option here. If things are not failing, you are not innovating enough.)
解説:多くの人にとって、「失敗=悪」 ですが、マスクにとっては「失敗は前進の証」です。SpaceXのロケット打ち上げは最初3回は連続で失敗しましたが、彼はそれを「学習の過程」と捉えていました。むしろ、マスクは「失敗を避けて安全な道を選ぶことこそ、最大のリスク」だと考えています。イノベーションの本質は、「未知の領域へ踏み込むこと」だからこそ、失敗はむしろ正常なプロセスなのです。
失敗とは、より賢くやり直すためのチャンスに過ぎない。
イーロン・マスク 名言 失敗
(Failure is simply the opportunity to begin again, this time more intelligently.)
解説:マスクの最大の強みは、「失敗しても諦めないこと」です。彼のキャリアを振り返ると、Paypal時代の衝突、Teslaの危機、SpaceXの度重なる打ち上げ失敗 など、無数の困難がありました。しかし、彼はそのたびに「どうすれば次は成功するか?」を考え、挑戦し続けました。特に、SpaceXのロケット再利用技術は、何度も失敗を繰り返した後に成功しました。もし最初の失敗で諦めていたら、現在の低コスト宇宙開発は実現していなかったでしょう。「失敗したら終わり」ではなく、「失敗したら次はもっと賢くやる」 それがマスク流の生き方です。
イーロン・マスクの名言集(1)
名言1
「人々は彼らが情熱を持っていることを追求するべきです。それはほとんど何よりも彼らを幸せにするでしょう。」
名言2
「事業を開始し、成長させることは、それを行う人々の革新、駆動力、決意が、彼らが販売する製品と同じくらい重要です。」
名言3
「エンジニアリングは、世界で存在する魔法に最も近いものです。」
名言4
「多くのことはありそうもないが、不可能なことはほんの少ししかない。」
名言5
「一部の人々は変化を好まないが、代替案が災害である場合は変化を受け入れる必要があります。」
名言6
「問題に苦しむとき、それが問題を理解するときです。」
名言7
「私は火星で死にたい。ただし、衝突ではない。」
名言8
「私がしようとしていることは、未来がよくなる可能性を最大化することです。」
名言9
「普通の人々が非凡であることを選ぶことが可能だと思います。」


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