
「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩である」という言葉はアポロ11号の名前と共に広く知れ渡っていますよね。この言葉はアポロ11号の船長ニーム・アームストロング船長が月面着陸時に発したものです。他にも彼の名言には、「歴史は偶発的な出来事と予測不可能な選択の連続であるため、未来を予測することは非常に難しい。」などがあります。
これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩である
アームストロング船長 名言
ニール・アームストロングってどんな人?性格や逸話を解説
項目 | 内容 |
---|---|
生年月日 | 1930年8月5日 |
出生地 | アメリカ、オハイオ州 |
学歴 | 航空工学 |
海軍勤務 | テストパイロットとして働く |
宇宙飛行士選出 | ジェミニ計画に参加 |
ジェミニ計画 | 史上初の無人衛星のドッキングに成功 |
アポロ計画 | 人類初の月面着陸に成功(1969年) |
死去 | 2012年 |
死因 | 心臓手術の合併症 |
ニール・アームストロングは、1930年8月5日にアメリカのオハイオ州で生まれました。彼は幼少期から好奇心旺盛で、努力家であった彼は、航空デザイナーを目指し、そのための勉強に励みました。大学で航空工学を学び、海軍で勤務していく中で、彼はテストパイロットとして働くことを決意します。彼は宇宙飛行士を募集があるという知らせを聞き、迷うことなく志願しました。彼にとっても、周囲の人間にとっても宇宙へ行くというのは憧れの夢だったからです。宇宙飛行士に選ばれた彼は、ジェミニ計画に参加します。この計画では史上初となる無人衛星のドッキングというミッションが与えられました。ドッキングは成功しましたが、機体が勝手に回転し続けるという予期せぬ事態が起こり機体を切り離すことを余儀なくされます。衛星とドッキングするジェミニ8号そんな絶体絶命のピンチの中、冷静な判断で機体を操作し地球への帰還を果たしたことで、彼の評価は絶対的なものとなりました。ジェミニ計画で2度の宇宙飛行を経験した彼は、ついに人類が月への着陸を目指す「アポロ計画」に参加することになります。船長としてアポロ11号に乗り込んだアームストロングは、1969年人類初となる月面着陸に成功します。その様子は全世界で中継され多くの人々を魅了しました。2012年、心臓手術の合併症により彼はこの世を去りました。しかし彼の成し遂げた偉業は、この先も世界中で語られ続けることでしょう。
月面着陸に関する逸話やエピソード
秘密の聖餐:バズ・オルドリンは月面着陸船から月面に出る前に、キリスト教式の聖餐を行っていました。オルドリンは昔から通っていた教会の牧師に頼んで、聖なる丸パンや少量のワインなど聖餐用具を準備してもらっていたのです。
記念品の残置:アームストロングとオルドリンは、船外活動用の生命維持装置やアメリカ国旗、着陸船の下降段などを残して月面を離れましたが、実はそれ以外にも心を込めた記念品を置いてきました。例えば、打ち上げられることなくミッション終了となったアポロ1号の破片、ウラジーミル・コマロフとユーリイ・ガガーリンを追悼する記念メダル、世界の指導者73名から寄せられた親善メッセージ、平和の象徴であるオリーブの枝を模した金製の小さな飾りピンなどがあります。
大惨事に備えたスピーチ:当時のアメリカ大統領リチャード・ニクソンのスピーチライターを務めていたウィリアム・サファイアは、月面から飛び立った宇宙飛行士たちが軌道上の司令船とのドッキングに失敗し地球に帰還できなくなった場合に備えてスピーチを用意していました。
ペンによる救出:月面での作業中、宇宙飛行士の1人がサーキットブレーカーに衝撃を与えてしまい、部品が緩んでしまいました。この装置が動作しないと上昇段のエンジンが点火せず、軌道上の司令船に戻れなくなってしまいます。このときオルドリンは、フェルトペンを使ってブレーカーを元の場所に押し込んだというエピソードがあります。
アメリカ国旗の倒壊:アポロ11号の宇宙飛行士たちが月から飛び立つとき、舞い上がるちりや破片の衝撃により、月面に立てられた最初のアメリカ国旗は倒れてしまいました。
アームストロングの性格
ニール・アームストロングは、物静かで謙虚な性格の持ち主でした。彼は争いを避ける傾向があり、人との関わりは軽やかでした。初対面の人とは慎重に接し、相手の出方を待つタイプで深いつきあいを望むことは少なく、自分の感情が左右されない程度の適度な距離を保つことを好みました。しかし、彼は非常に強いリーダーシップを持っており、計画をしっかりと進める能力がありました。家族を深く愛する一方で、個人的な苦しみを心の奥底に秘めることもありました。彼の性格は、その寡黙さと内面の強さ、そして謙虚さによって特徴付けられています。
名言「一人の人間にとっては小さな一歩」と失敗?
ニール・アームストロングが月面に降り立ったときに放った名言は、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」です。この言葉は、人類が初めて月面に足を踏み入れた瞬間の重要性と、その出来事が人類全体にとってどれほどの意義を持つかを象徴しています。また、バズ・オルドリンは「壮大なる荒涼」と述べ、月面の風景を表現しました。これらの言葉は、彼らが体験した未知の世界の印象を伝え、人類の探求心と冒険精神を象徴しています。さらに、アポロ12号のピート・コンラッドは、「ヤッホー! ニールにとっては小さな一歩だったかもしれないが、僕にとっては長い一歩だ」と述べました。これらの名言は、月面着陸という歴史的な瞬間を捉え、その出来事が人類にとってどれほどの意義を持つかを強調しています。
実は”a”の有無で違う?
先ほどから紹介している名言の英語原文は、実は長年そのニュアンスの違いで論争を巻き起こしています。 実際の英語表現は「That’s one small step for [a] man, one giant leap for mankind.」ですが、ここでの「a」の有無について議論があり、その違いが彼の意図するメッセージに大きな影響を与えることになりました。
aの有無の違いでの混乱
彼が意図したフレーズは「That’s one small step for a man, one giant leap for mankind.」であり、ここでの「a man」は「一人の人間」を意味し、それに対して「mankind(人類)」という全体を指す対比を成しています。アームストロングの発言が記録された際、音声データでは「a」という単語が聞き取れず、「That’s one small step for man, one giant leap for mankind.」と記録されました。この場合、「man」は「人類」を意味することになり、「mankind」とほぼ同義となってしまいます。このため、彼が意図した対比構造が崩れ、「一人の人間(a man)」と「人類(mankind)」との間の意味の違いが失われてしまいました。
影響と意味合い
この「a」の有無は、アームストロングが残したかった哲学的・象徴的メッセージの伝わり方に影響を与えました。もし「a」が正確に伝わっていれば、彼の言葉は「一人の人間の行動が、全体としての人類にどれほどの影響を与えうるか」を強調するものとなり、より深い意味を持つものとなったでしょう。しかし、誤解された形でも、その言葉は広く認知され、月面着陸の象徴的な瞬間として語り継がれています。
ニール・アームストロングの名言集(1)
名言1
科学はまだ予言能力を習得していない。
来年の予測はしすぎるほどであるが、次の10年の予測はあまりにも少なすぎる。
名言2
わたしは今までも、そしてこれからも、白い靴下をはいて、ポケットプロテクター(胸のポケットに入れるペン差し)を使う、オタクのエンジニアです。
名言3
歴史は偶発的な出来事と予測不可能な選択の連続であるため、未来を予測することは非常に難しい。
名言4
これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。
名言5
わたしたちが月に行くのは、困難に立ち向かうことが人間の本質であるからだと思う。
名言6
わたしは心臓の拍動回数には限りがあると信じている。
エクササイズで走り回って、心拍を無駄にするつもりはない。
名言7
パイロットは歩くことに特別な喜びを感じません。
パイロットは空を飛ぶのが好きなのです。
名言8
星を狙う(高望みをする)のだ。
月を狙う(思い切り高望みをする)ことに失敗してしまった場合にはね。
名言9
地質学者には「岩は記憶している」という格言がある。
名言10
正直なところ、自分でもびっくりなんだけど、月に行くのを夢見たことは一度もなかったのです。
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