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茨木のり子の名言22選!「自分の感受性くらい」の全文と解説

偉人名言集
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強く、静かに、そしてまっすぐに。茨木のり子の言葉は、時代を超えて心の奥を震わせます。今回は、そんな彼女の名言を通して「自分を生きる力」を見つめてみましょう。

茨木のり子ってどんな人?

項目内容
本名茨木 のり子(いばらぎ のりこ)
生年1926年8月12日
没年2006年2月17日(享年79歳)
出身地大阪府大阪市
学歴東京女子大学卒業
職業詩人、劇作家、エッセイスト、翻訳家
主な詩集『対話』(1955年)、『見えない配達夫』(1968年)、『自分の感受性くらい』(1981年)など
家族構成夫:三浦安信(医師・1950年に結婚、のち死別)
晩年の活動拠点東京都国分寺市
受賞歴現代詩人賞(1956年)、読売文学賞(1981年)ほか
死因心不全

茨木のり子は、1926年大阪府生まれの詩人・劇作家・翻訳家です。戦争と敗戦の激動の時代を若者として生き、戦後の混乱の中で「自立した女性としての在り方」や「人間らしい生き方」を強く問い続けました。大学卒業後は劇団などで活動しながら詩作を続け、1955年に第一詩集『対話』を発表。その真摯で率直な言葉遣いと鋭い感性が高く評価され、現代詩に新風を吹き込みました。代表作「わたしが一番きれいだったとき」や「自分の感受性くらい」は、戦争・女性・生と死といった普遍的なテーマを扱いながら、日常に根ざした視点で綴られており、幅広い世代に支持されています。晩年は詩作に加え、海外の詩や文学作品の翻訳も精力的に手がけました。2006年、79歳で逝去。彼女の言葉は今もなお、「自分で考え、自分で選ぶこと」の大切さを静かに、しかし力強く訴えかけ続けています。

名言「自分の感受性くらい」全文

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし

初夏の風にそよぐ葵の葉の
ひとつのひらひらにも
感動していた
こころはどこへ行ったのか

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子 自分の感受性

1. 心の乾きや鈍感さを、他人のせいにしない

  • 「ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな」という冒頭は、多くの人が共感せざるを得ない自己反省の始まりです。仕事や人間関係で心が荒んだとき、それを社会や他人のせいにしてしまいがち。でも、本当は自分が自分の心を放置してきたからではないか?と問いかけてきます。

2. かつての感動できた自分への問いかけ

  • 詩の中盤で描かれる、「葵の葉のひとつのひらひらにも感動していた」頃の自分。その頃の感受性は、いまもどこかにあるはずなのに、いつしか日常の中で見失ってしまった――その悲しさと気づきが静かに胸を打ちます。

3. 感受性は、自分で育てて守るもの

  • 「自分の感受性くらい 自分で守れ」という一節は、この詩の核です。感受性とは「与えられるもの」ではなく、「守るべきもの」。日々の暮らしの中で、自分の心を耕し、水をやることを怠ってはいけないという、強くも温かなメッセージです。

茨木のり子の名言集(1)

名言1

年老いても咲きたての薔薇 柔らかく 外にむかってひらかれるのこそ難しい

名言2

言葉が多すぎる というより 言葉らしきものが多すぎる というより 言葉と言えるほどのものが無い。この不毛 この荒野 賑々しきなかの亡国のきざし さびしいなあ うるさいなあ 顔ひんまがる

名言3

ばさばさに乾いてゆく心をひとのせいにはするな。みずから水やりを怠っておいて

名言4

私の意志で、葬儀・お別れ会は何もいたしません。この家も当分の間、無人となりますゆえ、弔慰の品はお花を含め、一切お送り下さいませんように。返送の無礼を重ねるだけと存じますので。“あの人も逝ったか”と一瞬、たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます

名言5

生きてゆくぎりぎりの線を侵されたら、言葉を発射させるのだ。ラッセル姐御の二丁拳銃のように。百発百中の小気味よさで。

名言6

気難かしくなってきたのを友人のせいにはするな。しなやかさを失ったのはどちらなのか

名言7

世界に別れを告げる日に、ひとは一生をふりかえって、じぶんが本当に生きた日があまりにすくなかったことに驚くだろう

名言8

初心消えかかるのを暮しのせいにはするな。そもそもがひよわな志にすぎなかった

名言9

人間だけが息つくひまなく動きまわり、忙しさとひきかえに大切なものをぽとぽとと落としてゆきます

名言10

わたしが一番きれいだったときわたしの国は戦争で負けたそんな馬鹿なことってあるものかブラウスの腕をまくり卑屈な町をのし歩いた

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