ジャン=ジャック・ルソーの名言72選!「エミール」から学ぶ「教育」や「子育て」

ルソーの名言ブログのアイキャッチ画像 ルソー
ルソーの肖像画

ジャン=ジャック・ルソーは、18世紀のフランスの哲学者で、彼の思想は現代にまで大きな影響を与えています。彼の著作『社会契約論』や『エミール』は現代の民主主義の基礎となっております。彼の名言には、「過ちを犯すことは恥ずべきことではない。むしろその過ちがわかった後も、その過ちを改めようとしないで、繰り返すのは恥ずかしいことだ。」、「人間が生きている間、決して消え失せることのない唯一の情欲は自愛である。」などがあります。

ルソーってどんな人?

項目内容
生年月日1712年
出身地(国)ジュネーブ共和国(現在はスイスのフランス語圏)
職業哲学者、政治哲学者、思想家
主な著作『社会契約論』、『エミール』
影響を与えた出来事フランス革命、アメリカ独立戦争
ルソーの略歴

ジャン=ジャック・ルソーは、1712年にジュネーブ共和国(現在はスイスのフランス語圏)で生まれ、1778年に亡くなりました。彼はフランスの哲学者、政治哲学者、思想家として知られています。彼の人生は波乱万丈でした。彼の母は彼が生後10日で亡くなり、父親は彼が10歳のときに一家を去りました。その後、彼はさまざまな職を経験しながら生活を送りました。16歳のときに市の閉門時刻に遅れ、それをきっかけに放浪の生活を始めました。このころヴァラン男爵夫人と出会い、庇護を受けること約10年間、独学でさまざまな学問を学びました。ルソーは『社会契約論』や『エミール』などの著作を遺し、後の歴史的な出来事や思想に大きな影響を与えました。彼の思想はフランス革命やアメリカ独立戦争に大きな影響を与えました。しかし、彼の著書『エミール』が禁書とされ、自身に逮捕状が出されたことによりスイスに亡命することとなりました。その後、彼は各地で迫害を逃れ、スイス国内やイギリスでの亡命生活を送った後、偽名でパリに戻りました。ルソーの人生は多くの困難を経験しながらも、その中で多くの洞察と知識を得て、後世に大きな影響を与える思想を形成しました。そのため、彼は歴史上でもっとも重要な思想家の一人とされています。

ルソーの思想

ジャン=ジャック・ルソー

ジャン=ジャック・ルソーは、18世紀にジュネーヴ共和国で生まれ、主にフランスで活動した哲学者、政治哲学者でした。彼の思想は、政治、教育、文学などの分野において根本的な価値転換作業を行い、近代思想に多大の影響を与えました。彼の主な概念には、一般意志、自己愛、自尊心、人間本性、児童中心主義教育、市民宗教などがあります。彼は一般意志の概念を提出し、国民主権概念の発展に強い影響を与えました。また、自由主義思想史においては積極的自由を掲げた思想家と位置づけられています。ルソーの思想は、人間の理想的な状態を自然の中で見出すことの価値、文明や社会による堕落から人間を回復させる方法を論じています。彼は平等主義思想を有しており、「個人の私的利益を追求する意志は、社会全体でみると不平等を生みかねない」「人それぞれが公共の利益を求めることで自由と平等が保証される」という考えを持っていました。彼の著書「エミール」は、子供に同じような教育を強いる危険性について説いています。ルソーにとって、自然とは文明とは離れた状態のことで、その中で自由について見出すことで、人間は幸福になると考えています。ルソーの思想は、常識を疑い続け、新たな視点で問いかけることで、世の中に新たな視点を提供しました。彼の思想は、今日でも多くの人々に影響を与え、尊敬の念を抱かせています。

ルソーとルターとモンテスキュー それぞれの思想

ジャン=ジャック・ルソー8世紀の哲学者で、彼の思想は政治、教育、文学、音楽などの分野において根本的な価値転換作業を行い、近代思想に多大の影響を与えました。彼の主な概念には、一般意志、自己愛、自尊心、人間本性、児童中心主義教育、市民宗教などがあります。

シャルル・ド・モンテスキュー18世紀のフランスの政治哲学者で、彼の最大の功績は、専制君主制(絶対王政)を否定し、均整と抑制による権力分立制の基礎を築いたことです。彼はイギリスの制限君主制に習い、「権力を分割する統治形態でこそ政治的自由が担保される」と考え、著書『法の精神』の中で、政治権力を立法・行政・司法の3つに分割する三権分立論を提唱しました。

マルティン・ルター16世紀のドイツの神学者で、彼の思想はキリスト教信仰に基づいています。彼は「人の姿となられた神の言葉としてのイエス・キリストにのみ従う」としてカルヴァン主義に比べてよりも信仰を重視し、信仰義認(信仰のみ主義、ラテン語でSola fide ソラ・フィデ)、聖書のみ、万人祭司といった思想を展開しました。彼の思想は、宗教改革の中心人物となり、プロテスタントが誕生した宗教改革の中心人物であるとされています。

ルソーの「社会契約論」

ジャン=ジャック・ルソーの「社会契約論」は、18世紀の政治哲学の著作で民主主義の基礎を築いたと言われています。この著作は、人間の自由な意志が社会契約の中で保障されていなければならないと主張し、個人のための国家の在り方を論じています。ルソーは、人間の本性を自由意志を持つものとして考え始め、自然状態では各個人は独立した存在として自己の欲求を充足させるために行動し、生存の障害が発生すればその解決のために各個人同士で協力関係を求めると考えました。こうして生じる個々人の約束は社会契約の概念として把握されます。ルソーは、社会における全ての構成員が各人の身体と財産を保護するためには、各人が持つ財産や身体などを含む権利の全てを共同体に譲渡することを論じます。人びとが権利を全面的譲渡することで、単一な人格とそれに由来する意思を持つ国家が出現すると考えられます。国家の意思をルソーは「一般意志」と呼び、これは共同体の人民が市民として各人の合意で形成したものであり、直接民主制により主権が行使されるべきであると主張しました。ルソーの社会契約論は、自然状態から社会の成立原理を明らかにし、人民主権など民主主義理論に基づく社会契約説を説きました。そのため、この著作は絶対王政期のフランス王国やカトリック教会が激しく反発し、出版禁止や逮捕令などでルソーは弾圧を受けました。しかし、その後、フランス革命に大きな影響を与えました。

「エミール」で語る教育

ジャン=ジャック・ルソーの著書『エミール』は、教育についての彼の思想を詳細に説明しています。以下にその主要なポイントをまとめてみます:

  1. 子どもの発見:ルソーは、子どもが未熟で未完成な存在として生まれてくるからこそ、教育によって成長し、いまの大人を超えて新しい社会の担い手となることができると述べました。
  2. 発達の段階:『エミール』では、主人公エミールの成長に時期に応じて5編に分かれています。それぞれの編は、教育の本質的な条件、感覚を働かせる時期、好奇心が出てきて勉強が何のために必要かを学ぶ時期、理性の時期、そして結婚の相手を選ぶ時期を表しています。
  3. 自然の教育ルソーは教育を3種類に分けています。自然の教育、人間の教育、そして事物の教育です。自然の教育とは、私たちの能力と器官の内部的発展の教育を指し、人間の教育とは、子どもを取り巻いている人間が子どもに教える教育を指します。
  4. 消極教育:ルソーは、子どもの心身の発達に応じた教育を行うべきであると主張しました。また、個人差のあることを認め、その子どもの世界に応じた教育を提唱し、この考え方は消極教育と言われました。
  5. 子どもの自由ルソーは、子どもの人格や自由を尊重する立場に立ちました。子どもに支配されないように、子どもが泣くのは親をコントロールするためだと考え、泣いていてもすぐには近寄らないという教育方針を採りました。

ルソーの名言集(1)

名言1

過ちを犯すことは恥ずべきことではない。
むしろその過ちがわかった後も、その過ちを改めようとしないで、繰り返すのは恥ずかしいことだ。

名言2

人間が生きている間、決して消え失せることのない唯一の情欲は自愛である。

名言3

苦しみを味わうことがない人間は、人間愛から生まれる感動も快い同情の喜びも知ることはあるまい。

名言4

肉体があまり安楽すると、精神が腐敗してくる。

名言5

理性は独りで歩いてくる、偏見は群れで走ってくる。

名言6

子供達が父親に結び付けられているのは、自分達を保存するのに父親を必要とする期間だけである。

名言7

最も教育された者とは、人生のよいことにも悪いことにも最もよく耐えられる者である。

名言8

人は常に幸福を求めるが、常に幸福に気づかない。

名言9

人間をつくるのが理性であるとすれば、人間を導くのは感情である。

名言10

方便の嘘とは、正真正銘の嘘である。
というのは、他人とか、あるいは自分の利益のために人を欺くことは、自分の利益を犠牲にしてまで欺くのと同じく、不正だからである。

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