アリストテレスの名言53選!”人間は目標を追い求める動物”や”友情の核心は、互いの等しさということにある”など

アリストテレス

アリストテレス

アリストテレス、その名前は古代ギリシャの哲学者として広く知られています。彼の業績は、科学、政治学、文学、倫理学など多岐にわたります。彼の名言には「人間は目標を追い求める動物である。目標へ到達しようと努力することによってのみ、人生が意味あるものとなる。」、「知覚することは、苦しむことだ。」、「友情の核心は、互いの等しさということにあるなどがあります。

人間は目標を追い求める動物である。目標へ到達しようと努力することによってのみ、人生が意味あるものとなる。

アリストテレス 名言

アリストテレスってどんな人?

項目内容
名前アリストテレス
生年月日紀元前384年
出生地トラキア地方のスタゲイロス(現在のギリシア)
死亡年紀元前322年
死因病死(毒にんじんを食したとの説もあり)
主な業績哲学、倫理学、自然科学
主な著作形而上学、倫理学、論理学といった哲学関係ほか
アリストテレスの略歴

アリストテレスは古代ギリシャの哲学者で、彼の業績は科学、政治学、文学、倫理学など多岐にわたります。彼は「万学の祖」とも呼ばれています。彼の説得力のある考え方は、その後1000年以上にわたってヨーロッパで支持し続けられていました。彼は紀元前384年にトラキア地方で生まれました。父はマケドニア王国の王の侍医でしたが、幼少期に両親を失いました。その後17歳頃にプラトンが創設・運営している大学アカデメイアに入学しました。彼はプラトンが死去するまでの20年間在籍しました。プラトンが亡くなるとアリストテレスは大学を去り、学生時代に知り合ったアナトリア半島のアッソスの支配者ヘルミアスに招かれ、アッソスへと移住しました。ヘルミアスの姪ピュティアスと結婚しました。しかし、ヘルミアスがペルシャ帝国に囚われてしまい、難を逃れるためにアッソスの対岸のミュティアスへ移住しました。そこで生物学の研究に勤しみました。42歳になるとマケドニアの王から招聘を受け、当時13歳の王子アレクサンドロス(後のアレクサンドロス大王)の家庭教師となりました。また、首都から離れたミエザという場所に学園を作り、弁論術や文学、科学、哲学などを教え始めました。紀元前323年、アレクサンドロス大王が亡くなるとアテナイではマケドニア人に対する迫害が発生。アリストテレスは迫害から逃れるために、母親の故郷であるカルキスへと身を寄せました。しかし、病に倒れ紀元前322年、62歳でこの世を去りました。

形而上学とアリストテレス

アリストテレスは、古代ギリシャにおいて最も影響力のある哲学者の一人であり、形而上学の分野において特に顕著な業績を残しました。プラトンの弟子としてスタートし、彼自身の学派を設立することで独自の哲学体系を築き上げました。アリストテレスの哲学は、論理学、倫理学、政治学から生物学に至るまで幅広い分野に及びますが、中でも形而上学における彼の理論は西洋哲学において重要な地位を占めています。形而上学は、実在するものの本質と根本的な性質を探究する哲学の一分野です。この分野は、存在の本質や原因、可能性、必然性などの抽象的な概念に焦点を当てています。アリストテレスによる形而上学は、「第一哲学」としても知られており、存在するものが何であるか(「何者であるか」という問い)に深く掘り下げています。アリストテレスは、実体が独立して存在し、その他の属性や関係は実体に依存すると考えました。また、彼は実体を構成する要素として「形相」(形態や本質)と「質料」(物質)を提唱し、これらの相互作用によって物事が存在し変化すると説明しました。彼の有名な「四原因説」は、物事の存在と変化を説明するための重要なフレームワークです。アリストテレスの形而上学は、後世の思想家や科学者たちに大きな影響を与え、現代においてもその思想は重要な意味を持っています。彼の哲学は、哲学史において不可欠な部分であり、その理論は今日の科学的探求や哲学的思考にも影響を与え続けています。

「人間は目標を追い求める動物である。」

この名言は、アリストテレスの哲学の中心的なテーマである「目的論」を表しています。彼は人間の行動と人生の目的について深く考え、その結果をこの名言にまとめました。「人間は目標を追い求める動物である」という部分は、人間が自然と目標を設定し、それを達成しようと努力する傾向があることを示しています。これは、人間が自己実現を追求するという本能を反映しています。「目標へ到達しようと努力することによってのみ、人生が意味あるものとなる」という部分は、人生の価値や意味は、目標を設定し、それに向かって行動することで生まれるというアリストテレスの見解を示しています。つまり、目標に向かって努力する過程自体が、人生を充実させ、意味を与えるという考え方です。

人間は目標を追い求める動物である。目標へ到達しようと努力することによってのみ、人生が意味あるものとなる。

アリストテレス 名言

思想・哲学・考え方

アリストテレスの思想は、「この世の本質は個々の独立・超越した目に見えない世界にある」というプラトンの「イデア論」と異なり、「本質は個々に宿る」というものです。具体的かつ現実的な事実から普遍的なものを捉えるという手法を唱えました。この手法に基づいてさまざまな学問の基礎となる思想を築き上げたのです。アリストテレスは、学問を6つに分け、「論理学」「自然学」「形而上学」「倫理学」「政治学」「詩学」の順で体系的に学ぶのが良いとしています。アリストテレスの重要な概念のひとつが「三段論法」です。「すべての人間は死す。ソクラテスは人間である。ゆえにソクラテスは死す」のように2つの前提から1つの結論を導き出す論法です。その後の形式論理学の基礎を築き上げました。

人物アリストテレスプラトンソクラテス
思想本質は個々に宿る世の中は作られている無知の知

プラトンとの違い

アリストテレスとプラトンの教えは、哲学の基礎を形成し、後世の思想家に多大な影響を与えました。彼らの哲学は、現代の思考や科学的探求にも影響を与え続けており、その意義は計り知れません。

アリストテレスの独自の哲学観 アリストテレスの哲学は、プラトンのイデア論とは異なる独特の視点を持っています。アリストテレスは、「この世の本質は実際の存在に宿る」と主張し、現実の具体的な事実から普遍的な真理を導き出す方法を提唱しました。彼の哲学は、観察と経験に基づいた実証的アプローチを特徴としています。

プラトンのイデア論の深遠な哲学 一方で、プラトンの思想は、この世の存在は「イデア」によって形作られているとする考え方です。彼は、物理的な物体はその理想的な形、すなわち「イデア」の具現化であると説明しました。プラトンにとって、物質的な世界は理想の世界の影響を受けているという考えで、彼のイデア論は物質と形相、そして理想という概念に焦点を当てています。

アリストテレスとソクラテスの違い

アリストテレスとソクラテスは古代ギリシャの哲学者で、西洋哲学の基礎を築いた人物として広く認識されています。アリストテレスの思想は、「この世の本質は個々の独立・超越した目に見えない世界にある」というプラトンの「イデア論」と異なり、「本質は個々に宿る」というものです。具体的かつ現実的な事実から普遍的なものを捉えるという手法を唱えました。一方、ソクラテスの思想は主張や教訓のような、これといった主張を一切持っていないところです。本当に徹底して彼は何も主張していません。つまり、何も自分は分からない、知らないという徹底した立場が彼の主張だったと言えるでしょう。ソクラテスの思想は、この世のなかの知識や知恵といったものを一切否定し、何もない、無であるという思想です。

「無知の知」は実はソクラテスが主張していない

「無知の知」は、古代ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉として有名で、「自分は何も知らないということを自覚している」という意味を指す言葉です。しかし、この言葉は、しばしば誤解されています。詳しい意味は、「無知なことを自覚していると表すことは、自分はなんでも知っていると見せかける人よりも人として優れている」という意味です。日本では、「無知の知」はソクラテスが提唱した標語とされていますが、実はそれは誤解で、次の2つの考え方をもってはいるものの、「無知の知」を主張はしていないといわれています。

ちなみに「無知の知」の類語として、「汝自身を知れ」「不知の自覚」があります。「無知の知」とまったく同じ意味ではありませんが、状況によっては「汝自身を知れ」や「不知の自覚」のほうが適している場合があります。「無知の知」は、そのまま英語に訳すことは出来ず、次のような文章に置き換えて表現します。

  • I know nothing except the fact of my ignorance. (私は自分の無知という事実以外、何も知りません。)
  • I know that I don’t know anything. (私が何も知らないということを分かっています。)

友情について3つの定義

アリストテレスは友情を3つの段階に分けて説明しています。まず、「実用」の友情とは、利害関係に基づいた友情のことで、相手から得られる利益を愛している状態を指します。例えば、上司との関係や、自分より地位が高い人との関係などがこれに当てはまります。次に、「快楽」の友情とは、お互いの楽しい感情に基づいた友情のことで、一緒にいて楽しい、落ち着くといった感情が主です。しかし、この関係は脆弱で、一緒にいて楽しくなくなったら縁は切れてしまいます。最後に、「善」の友情とは、相手にとって良いことをしたい、相手のために何かしてあげたいという意思に根ざした友情のことです。アリストテレスによると、この関係性が一番強く長続きする友情だとされています。自分が楽しい、嬉しいという感情ではなく、相手のことを考えて行動する状態を指します。

アリストテレスの名言集(1)

名言1

優秀さは訓練と習慣の賜物である。
私たちは美徳と優秀さを持っているから正しく行動するのではない。
むしろ正しく行動するから美徳と優秀さを持つ事ができるのである。

名言2

知覚することは、苦しむことだ。

名言3

不幸は、本当の友人でない者を明らかにする。

名言4

友情とは、二つの肉体に宿る一つの魂のことである。

名言5

最大の美徳は、他人の役に立てることだ。

名言6

知る者は行い、理解する者は教える。

名言7

友人がいなければ、誰も生きることを選ばないだろう。
たとえ、他のあらゆるものが手に入っても。

名言8

自分が友達に望んでいる通りに、友達には振る舞わねばならぬ。

名言9

悪は、人々を一致させる。

名言10

手は、道具の中の道具である。

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