Broadcomとは?株価が8倍!?株価や歴史、製品群まで!革新的なコネクティビティ。SOX指数の代表格

Broadcom

今回は株価がここ9年で8倍になっているBroadcomについて解説していきます!

Broadcomの概要から業績、セグメント情報からSOX指数での立ち位置まで解説していきます!

ぜひご覧ください。

1.Broadcomとは?

Broadcomは、半導体やインフラストラクチャソフトウェアの分野で世界的なリーディングカンパニーです。
データセンターからモバイルデバイスまで、あらゆる分野でコネクティビティを提供する半導体製品を開発しています!

従業員は2020年現在で19,000人とこの規模の半導体メーカーとしては小規模での運営となっています。
ファブレスをうまく活用して固定資産を削っていることがわかりますね。

社名Broadcom Inc.
本社アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンノゼ
設立2018年
(ブロードコム・リミテッドから社名変更)
従業員数約19,000人
※2020年末時点
事業内容半導体製品およびインフラストラクチャソフトウェアの設計、開発、製造、販売
主な市場データセンター、ネットワーキング、ソフトウェア、ブロードバンド、ワイヤレス、ストレージ、インダストリアル
売上高267億ドル(2020年度)

CEO Hock Tan

Broadcom CEOは、2017年に最も稼いだCEOとして知られる Hock Tan氏です。
画像のような方ですね。

Integrated Circuit SystemsとBroadcomの合併によりCEOとなったあと、Broadcomの業績をここまで押し上げた功労者的存在です。

【略歴】
・1951年      マレーシア ペナンで生誕
・2005年〜2015年 Integrated Circuit Systems CEO
・2016年〜     Broadcom Inc CEO

日本法人

日本法人は目黒区の青葉台にあります。
さすが東京の一等地に構えていますね!

〒153-0042
東京都 目黒区青葉台4-7-7 青葉台ヒルズ7F

2.全体売上・純利益・純利益率

Broadcomの売上はFY14年からFY22年にかけて売上が右肩上がりに伸びているね!
過去8年で売り上げが約8倍、純利益が32倍になっています!

主な好調の要因は無線通信系の半導体の需要増加とSoftware販売の売上が非常に好調なことが挙げられます!
詳しい要因・セグメント毎の売上推移については下記ブログにて解説をしていますので、そちらから確認ください!

セグメント別の売上の推移や詳しい株価については下記のリンクから確認してね!

3.Broadcomのセグメントは?

そんな売上好調なBroadcomはSemiconductorセグメントとInfrastructureセグメントの二つに分かれています!
それぞれの好調な要因について見てきましょう!

セグメント別の売上

まずはセグメント毎の売上比率のを確認してみましょう!
Semiconductorセグメントが約8割、Infrastructureセグメントが約2割を占めています。

ここ数年でInfrastructureセグメントの売上比率が伸びていることがわかりますね。

Semiconductor セグメント

まずはSemiconductorセグメントから解説!
ここは主にBroadcomで販売される半導体全てをまとめて実績反映しています!

主な事業領域は下の5つ
通信衛星からデータセンター用、インダストリアルまで多岐に渡ります

やはりBroadbandやNetworkingなど通信系が強みですね。
ただ、RAID Cardなど大量データ時代に必ず必要な門から光デバイスまで今後のトレンドも余すことなく抑えています

  • Broadband 
    STB(衛星中継)やWi-Fi Access pointのSoC、通信を受信しデバイス側に信号伝達・処理するデバイス
  • Networking
    Data Centerやローカルネットワーク用のEthernet(有線LAN)のSwitchingデバイス
  • Wireless
    スマートフォン用のWiFI,Bluetooth,GPS用のSoC
  • Storage
    データセンター用のRAID Card,PCIe Switchingデバイスなど
  • Industrial
    工場自動化や自動車産業用のフォトカプラやファイバーなど光デバイス

データセンター領域

次にBroadcom内で利用されているSemiconductorセグメント内の分類ではなく、一般的なエンドユーザーの層で区別して、影響力を解説していきます!

Semiconductorセグメントの製品が一般的にどの領域で売れているのかを見ていきましょう

まずは生成系AIで今非常に熱いデータセンター向けについて

スイッチングやルーター、ASICなど、データセンター通信機能系に特化していますね。
特にAIや機械学習に特化したASICを生成しており、今後のAIブームを影で支えてくれています。

データセンター領域の製品群及び強み

  • 製品群
    スイッチやルーター、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、光通信ソリューションなど
  • 強み
    高速かつ低消費電力でデータを処理・転送することができ、AI(Artificial Intelligence)や機械学習に対応したASICを提供することで、高度な分析や推論を効率的に行うことができる。光通信ソリューションは、長距離や高密度のネットワークにおいて、高品質かつ低コストでデータを伝送することができる
  • 社会にもたらす影響
    クラウドコンピューティングやビッグデータ分析などの先進的なサービスやアプリケーションを可能にするし、エネルギー効率やコスト削減に貢献する。AIや機械学習によって、新たな知識やインサイトを生み出す

ブロードバンド通信領域

次にBroadcomが非常に強い、ブロードバンド通信領域について解説!
製品群は少し聴き慣れない製品が多いですね笑

簡単に説明すると、セットトップボックスは地上波テレビ放送(デジタル放送、アナログ放送)などの放送信号を受信して、一般のテレビで視聴可能な信号に変換する装置だよ。
CMTSはケーブルインターネットやVoice over Internet Protocolなどの高速データサービスをケーブル加入者に提供するために使用するよ。

TVなどの放送信号を変換して視聴者に届ける製品が非常に多いですね!
確かに今後の伸びは少ないかもだけど、近代文明の礎ともなる分野で安定して大きな収益を上げていきそうですね!

ブロードバンド通信領域の製品群及び強み

  • 製品群
    セットトップボックスやCMTS(Cable Modem Termination System)、ケーブルモデム、PON(Passive Optical Network)/DSL(Digital Subscriber Line)、フィルターやアンプなど
  • 強み
    ケーブルや光ファイバーなどの既存のインフラストラクチャを活用して、高速かつ安定したインターネット接続を提供することができる。セットトップボックスやCMTSなどの製品は、4Kや8Kなどの高解像度の映像や音声をストリーミングすることができる。フィルターやアンプなどの製品は、ノイズや歪みを低減して、信号の品質を向上させることができる。
  • 社会にもたらす影響
    インターネット普及率や接続速度を向上させる。オンライン教育やテレワークなどの新しいライフスタイルを支える。エンターテイメントやコミュニケーションの体験を豊かにする。

無線通信領域

次はBroadcomの今後がかかっている、無線通信について解説!
製品群は無線LANやBluetooth、GPSなどスマホ一つとってもどれも欠かせない製品がたくさんですね。

まさに今後のBroadcomの業績を左右する分野といっても過言ではないですね。
これからの通信の時代、どこまでBroadcom製を広められるのか注目です。

無線通信領域

  • 製品群
    無線LANやBluetooth、GPS、NFC(Near Field Communication)、FMラジオなど
  • 強み
    無線LANやBluetoothなどの標準規格に準拠して、多種多様なデバイスと互換性がある。GPSやNFCなどの製品は、位置情報や近距離通信などの付加価値を提供する。FMラジオなどの製品は、既存のアナログ技術とデジタル技術を融合させることができる。
  • 社会にもたらす影響
    スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスの機能性や利便性を高める。IoT(Internet of Things)やウェアラブルデバイスなどの新しい市場を創出する。位置情報や決済などのサービスを利用しやすくする。

infrastructure Solution セグメント

次はInfrastructure Solutionセグメントの解説!

Infrastructure SolutionセグメントはBroadcomで販売されるSoftwareの全てをまとめたセグメントとなります。

メインは下記の3つの領域で、アプリの運用からAIに関してまで様々なSoftware製品があります。
Applicationの開発から運用、Business運用などSoftwareを使う場面で幅広く利用されていますね。

  • Mainframe Software
    DevOpsやAIOpsなどの開発運用やSecurity、Database managementについてのSolution
  • Distributed Software
    Businessの計画、運用についてのSolution
  • Symantec Cyber Software
    AppやDeviceに対する攻撃やリスクについてのSolution

4.SOX指数との関係

ここまででBroadcomの凄さは理解してもらえたかと思います。
次に半導体ETFで最も有名なSOX指数との関係について解説していきます。

実は2023年現在、BroadcomはSOX指数の構成銘柄の一つとなっており、その構成比重は第2位となっています!

IntelやTSMCが構成銘柄のSOX指数で構成比重が2番なんてすごいですね。

フィラデルフィア半導体株指数について詳しく知りたい方は下記リンクから確認してみてください!

2023年3月27日 | 人生のtips
あなたの人生をより豊かに
フィラデルフィア半導体株指数sox指数とは?基本/

5.Broadcomの沿革

最後にBroadcomの沿革についてです!

驚きなことに、元々HPの半導体部門から始まっています!
その後M&Aを繰り返して現在のBroadcomになりました

元々HPの半導体部門だったんだ!
あの巨大PCメーカーも半導体を作るのはコストがかかったようですね、、

西暦備考
1961ヒューレット・パッカード(HP)が半導体部門を設立
1999ブロードコム・コーポレーションがNASDAQに上場
2000HPがアジレント・テクノロジーとして半導体部門を分離
2005アジレント・テクノロジーがアビゴ・テクノロジーとして半導体部門を分離
2013アビゴ・テクノロジーがシンガポールに本社を移転
2014アビゴ・テクノロジーがLSIコーポレーションを買収
2015アビゴ・テクノロジーがブロードコム・コーポレーションを買収し、ブロードコム・リミテッドに社名変更
2016ブロードコム・リミテッドがブロカード・コミュニケーションズ・システムズを買収
2018ブロードコム・リミテッドがCAテクノロジーズを買収し、ブロードコム・インクに社名変更
2019ブロードコム・インクがシンフォニー・テクノロジー・グループからシマンテックのエンタープライズセキュリティ事業を買収

6.まとめ

ここまででBroadcomについて解説してきました。


漠然と世界的なリーディングカンパニーだと思ってたけど、通信分野やAI分野で非常に重要な役割をしていることがよくわかったかと思います。

今後も世界にとってなくてはならない、そんな企業であり続けると思います。

easy_chart chart_id=’4347′

コメント

タイトルとURLをコピーしました